透析室で働く看護師は、病棟勤務や外来中心のクリニックとは業務内容が大きく異なります。
ここでは、看護師が透析室で仕事をする場合、どのようなスキルが必要なのかをまとめてみました。
まず重要なのが、腎臓人工透析の意義や透析の原理をしっかり理解すること。
看護学校で学ぶ部分であるため、透析看護に携わりたいのなら、おさらいしておくようにしましょう。
いざ透析室で働く際には、看護師は働きながらスキルを身につけていくのが一般的です。
最低限、人工透析装置の操作や患者さんへの穿刺といった技術面が必要となります。
また、患者さんはバスキュラーアクセスと呼ばれる人工透析のためのシャントを持っているため、シャントの状態をこまめに見ることになります。
小さな異変にも気付ける観察力が求められるでしょう。
加えて、昨今では透析装置が計算してくれるため負担は減りましたが、万が一のために除水量の計算なども覚えておきたいところです。
このほかに習得しておきたいのが、手際の良さです。
透析は1日4時間程度、病院によっては、ベッドを2〜3回転させて多くの患者を受け入れています。
その中で、患者さんそれぞれの状況を把握して声掛けし、バイタルサインを確認して急変がないかなどを確認することになります。
回転が多い現場であれば、次の患者さんをいち早く受け入れるためのベッドメイキングや透析に必要なプライミングも短時間で行わなければけません。
そしてもちろん、人と密接に関わる以上、コミュニケーションスキルも求められます。
ミスが命取りになる透析室は、ダブルチェックが当たり前の世界です。
看護師同士やメディカルワーカーとの意思疎通は、患者さんを守るために不可欠となります。
透析室ではヒヤリハット案件をできる限りなくしたい分野でもあるため、周りと意思疎通するための言葉遣いや聞く力を養うことが重要になってきます。
ここで挙げた必要なスキルの事例から、透析室の業務のイメージが少し見えてきたのではないでしょうか。
その上で透析室の勤務に興味が湧いた看護師さんは、ぜひ透析室で働く利点や転職情報を掘り下げてみると良いでしょう。